インドのストリートフードは世界的に有名です。
食べ物を扱う屋台は世界中どこにでもあるので、わざわざ探しに行くまでもありません。
しかし、インド本場の屋台料理をいちど体験してみる価値はあります。

ストリートフードはインドに深く根差した文化です。安く、種類豊富なフードは地元の人々の毎日の食生活の基礎となっています。
軽いおやつからしっかりとした食事まで幅広く取り揃えらえたストリートフードは、いつでもどこでも、あなたの空腹を満たしてくれます。

インドで味わうべき10のストリートフード

もしあなたがインドに訪れるなら、その地域ゆかりのフードに挑戦してみましょう。
地域の文化、気候、民族、そして歴史といったあらゆる要素が、行く先々で目にする食べ物の種類、使用されるスパイス、使用される食材などに深く影響します。

ただ、フードの種類が非常に豊富なため、いざ市場を見て回ってもどれを選べばよいか分からないこともあるでしょう。
もし手に取ってみたフードが好みに合っていなくても、まだまだたくさんの種類のフードがあります。ご参考までに、いくつかおすすめのフードを紹介します。

パブバジ(Pav Bhaji)

もともと、ムンバイを中心に食べられていたパブバジは、今やインド全土に広がっています。
パブバジには様々なバリエーションがありますが、いずれも調理された野菜のルーが、バターロールと一緒に提供されます。
巨大な平らなグリルまたは「タバ」の上で、ジャガイモ、トマト、エンドウ豆、タマネギなど粗めにカットした野菜をたっぷりのバターと濃厚なグレービーで調理します。
最後に、バターをタバに溶かして、新鮮な柔らかい白いロールをくぐらせます。
レストランでもパブバジを食べることはできますが、ストリートフードの屋台であればこのクリーミーな野菜カレーがどのように作られているのかわかるので、より満足感を得られます。

ハイデラバディ・ハレム(Hyderabadi Haleem)

ハレムは長い歴史を持つユニークな料理です。 Hareesと呼ばれるアラビア料理から派生し、ムガル時代のハイデラバード地方に持ち込まれました。
ハイデラバード・ハレムは今や世界的に有名で、ラマダンの月には特別な宅配便で世界中に運ばれています。
あなたがハイデラバードにいるなら、地元のハレムをいちどは食べてみるべきです。
ハレムの材料は様々ですが、基本的には小麦、大麦、肉、レンズ豆、にスパイスを混ぜ合わせたものです。 7時間から8時間かけてゆっくりと煮詰められ、シチューのような濃厚なペースト状にされていきます。
もしかすると独特の味に戸惑うかもしれませんが、きっと満足できる食事になります。
ターメリック、ニンニク、クミン、カラウェイの種、シナモン、カルダモン、クローブ、サフラン、コショウ、オールスパイスなどのスパイスを入れ、スパイシーなギーベースのグレービー、コリアンダー、揚げたタマネギなどを使用したものが提供されます。

シームバール(Seem Baal)

シームバールはミルクから作られた甘いスナックです。 ジュヌ(Junnu)、ポサ(Posa)、ギヌ(Ginnu)、カーバス(Kharvas)と、呼び方は場所によって様々です。
シームバールは、乳牛の初乳から作られています。クリーミーなケーキのように見た目をしていて、ゼリーのような食感を持っています。屋台では食べやすいひと口サイズのキューブ型で提供されます。
甘さの中にスパイスの風味を感じる味付けは子供たちにもとても人気で、伝統的かつ手ごろなインドのお菓子として愛されています。

マサラ・ドーザー(Masala Dosa)

インド全域のTiffinストリートサイドのスナック屋台で提供されます。屋台で行列を見かけたらそれはマサラ・ドーザーのお店かもしれません。
レシピは都市ごとに異なり、屋台によっても様々ありますが、基本的な作り方は同じです。
一晩寝かせたレンズマメとライスのバッターをクレープ生地のように伸ばし、マスタードシードで味付けしたポテトが詰め込まれます。
それをカリカリになるまで揚げ、その上にコリアンダー、ココナッツ、ライム、チーズなどをトッピングします。
マサラドーザーは、あなたの日常食になるかもしれません。

チョーレーバトゥーレー(Chole Bhature)

チョーレーバトゥーレーは、スパイシーなヒヨコ豆のチャナマサラ(Chole)とインドの揚げパン(Bhature)の組み合わせです。
クロワッサンやベーグルとは大きく違いますが、デリーで朝食を探しているのなら、この料理がベストでしょう。
チャナマサラは、カズウオ、トマト、タマネギ、ニンニクがたくさん入ったひよこ豆をベースに作られています。
そこにターメリックからチリ、シナモンやクミンといった香辛料をひと通り加えれば、今までにない最高の朝食カレーを味わうことができます。
このチャナマサラは、フライドタマネギでトッピングされたバトゥーレと組み合わせて提供されます。

タンディーケバブ(Tunday Kabab)

菜食主義者が多いインドですが、肉類も豊富に揃っています。ラクナウでは、タンディーケバブという料理がメジャーです。
タンディーケバブには古い逸話があります。カバブを愛する王・ナワブはすべての歯を失い、大好きな肉を食べられないことを深く嘆きました。
そこで王は、噛む必要がないほどに柔らかく、最も美味しいカバブを作れる者に多大な褒美をとらせるとまで宣言しました。
部族の女性に代々に受け継がれている秘密のレシピは、160のスパイスを含むと言われています。
こうしたカバブにまつわるストーリーはもしかすると単なる創作やほら話の類かもしれませんが、その美味しさに嘘はありません。

バダパヴ(Vada Pav)

バダパヴはインドスタイルのバーガーです。ビーフのパテとトマトの調味料の組み合わせには及ばないかもしれませんが、バダパヴはそれに代わる食べ物になるかもしれません。
学生からビジネスマンまで、地元の人々に根強い人気を持ちます。パティ(vada)は、ジャガイモをコロッケのように揚げて、甘くしたパンで包んだものです。
その美味しさと安定感から、あなたはきっとバダパヴのリピーターとなるでしょう。

パニプリ(Pani Puri)

パニプリは、プリと呼ばれる揚げたての小さな球状のスナックに小さな穴を開け、タマリンドチャトニー、ジャガイモ、タマネギ、ひよこ豆などの具でいっぱいにします。
そこへ水のようにさらさらとしたミンティ風味のソースであるパニを注ぎ、ひと口に放り込みます。
インドの夏の熱気は凄まじいものです。そこに並ぶストリートフードもまた、炒めもの、茹でたもの、煮込んだもの、焼いたものと熱い料理ばかりです。
マスタードやチリ、スパイスを加えたフードを食べようものなら、たまらず口から火を吹き出してしまってもおかしくありません。
しかしこのユニークなスナックは、他のストリートフードとは違い、はじける水風船のような清涼感で長く続く夏の熱気をやわらげてくれます。

ラジカチョリ(Raj Kachori)

インドの都市数に匹敵するくらい多くの種類があります。基本的には小麦粉で作られたボールのような形を取っています。
シュガーシロップに浸した甘いバージョンもあります。ストリートフードの中でもラジカチョリの存在感はひとしおです。
カリカリの大きなプリにジャガイモ、ムーンダル、エンドウ豆、ウラドダール、タマネギやココナッツ、チャツネ、ザクロなどなど…様々な具材がこれでもかと詰め込まれています。
地元の人々から観光客にまで人気のラジカチョリは、最高のストリートフードのひとつです。

マサラ・チャイ(Masala Chai)

ティーバッグに入ったものや、あなたの地元の喫茶店がチャイラテとして提供しているものなど、形はどうあれ、母国でチャイを飲んだ経験がある人も多いでしょう。
しかし、インド本国のチャイを口にしていないのなら、まだ真のチャイを味わったとは言えません。あなたはインドのどこででもマサラチャイを味わうことができます。
カルダモンポッド、シナモンスティック、グラウンドチョウブ、ショウガが香る甘くて乳白色の紅茶です。
マサラチャイは、冬とモンスーンシーズンに特に人気があります。身体を温め、鼻詰まりの緩和に役立つと考えられています。
大きなケトルから小さなカップに暖かいチャイを注ぎ入れ、提供されます。寒い日に飲むフレッシュなチャイは格別の味わいでしょう。

投稿者 admin

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